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◇◇ 今月のコラムは 社会文化環境学専攻
◇◇◇ 福永真弓准教授です
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告天子、叫天子、天雀、姫雛鳥、噪天、日晴鳥。すべて同じ鳥の名前ですが、おわかりの方いらっしゃいますでしょうか。わたしはこの鳥が昔から大好きなのですが、ちょうどこの時期、柏の葉キャンパス周辺の草地で、さえずりながら地面から6,7メートルほど空に向かって高くかけあがっていく姿が見られます。先日も自転車で信号待ちをしている折、ついつい首を上下に動かしながら、見入ってしまいました。はっと気づきましたら、隣で自転車にまたがっていた方も同じように目で追っていらして、なんだかうれしい気分になりました。
さて、もう何の鳥かおわかりの方も多いのではないでしょうか。ヒバリです。雲雀とも書きますが、漢字だとどれもニュアンスがそれぞれあって面白いなあと思います。この時期のオスの繁殖行動でもある、空高くかけあがりながらさえずる、というのも生きものとして器用だなあと感心しますが、ずっと長い時間、同じ場所に停まって飛ぶという侮れない飛行能力の持ち主でもあります。
「雲雀は空に(大佛次郎)」とタイトルからして登場するように、さまざまな小説にもあちこちで顔を出してくれる名脇役でもあります。
今年はじめてヒバリを見た日、うれしくなって、ヒバリがいたよ、と鳥類学の友人に話をしてみたら、「あれはテリトリーイングだから、いうなれば、ここ、おれの!ここ、おれの!って叫んでいるようなもの、オスって全く困るわねえ・・・・・・」と返ってきました。(その言葉に賛同するかどうかはまた別として)それ以来、どうにもヒバリの声を聞く度、「ここ、おれの! ここ、おれの!」という声がかぶって聞こえてきてしまい、おかしいやらなにやら、ついついまた目で追ってしまうのでした。
余計なことまで書いてしまいました。春どころか、初夏を告げに来たような日差しがもうまぶしい柏の葉キャンパスですが、根づいた木々の新緑も目に鮮やかな良い季節になりました。お近くにお立ち寄りの時は、ぜひまたご来訪ください。