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◇◇ 今月のコラムは 国際協力学専攻
◇◇◇ 堀田昌英教授です
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今年も梅雨の季節がやってきました.蒸し暑い雨の中,水たまりを避けながら歩く通勤や通学は煩わしいものですね.以前は大雨になると柏キャンパスも水に浸かってしまい大変でしたが,最近は排水の整備も進んで冠水することもほとんどなくなりました.さて,構内に降った雨はどこに流れていくのでしょうか.もちろん多くは雨水管を通って柏市の公共下水道に排水されていくのですが,柏キャンパスには構内で雨水を貯留して,さらに溜まった水を地下に浸透させる施設があります.そのなかでも一番我々に馴染みの深い施設が五六郎池です.
五六郎池は,江戸時代からある本郷キャンパスの三四郎池と比べると歴史も浅く,今のところ文学作品の舞台にもなっていないかもしれませんが,大学だけでなく地域にとっても重要な役割を担っています.もともと柏キャンパス周辺の地域には地下に帯水層があり,その地下水面は湧水で知られる近隣のこんぶくろ池へと下っていきます.五六郎池はキャンパス開発に伴う舗装化によって減ってしまったであろう地下水への雨水供給を補う役目も担っているのです.これから暑さも一気に厳しくなりますが,時には五六郎池のそんな一面も思い出しながら,辺で涼を取るのも良いのではないでしょうか.