♦♦  自然環境学専攻
♦♦♦   久保麦野 講師
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 すっかり秋も深まってきました。今年もあと残すところ2か月と言われてもピンとこないのは、やはり新型コロナウイルスの影響で今年前半期がすっぽり抜けてしまったからだなと思います。我が家は小学3年生の長女、保育園年長の長男、年少の次女の三人がおり、2月末の突然の小学校休校、それに引き続く4月からの自粛要請で学童保育も保育園も休園となり、夫(恐竜研究者)と途方にくれました。苦労話は尽きないのですが(コロナがなくても日々事件が勃発します)、これだけ子供と密に過ごすのも久しぶりだったかもしれません。我が家では自粛期間以降、今に至るまで、近所の公園や空き地で昆虫採集に興じることとなりました。

 私は幼少時代に「虫愛づる姫君」と呼ばれるほど昆虫大好き少女でした。小学校に入って以降は、植物、脊椎動物と関心が移っていき(今は哺乳類研究者)、昆虫愛は長らく封印されていたのですが、子供が関心を示すや否や忘れかけていた昆虫熱が再燃。毎週末、長男と一緒にせっせと採集にいそしんでいます。採集→飼育→死んだら標本、を繰り返し、標本箱に記録とともに保管しています。文京区在住なのですが、都心でも寺社の緑地や小石川植物園などあるためか、思っていたよりも色々な昆虫がいます。タマムシもいるんですよ。

 そんな話を友人にしたところ、思いがけない頂き物をしてしまいました。友人は何とヘラクレスオオカブトのブリーダーをしていて、そういうことならと昆虫マニアの長男のために羽化したてのオス一匹をプレゼントしてくれたのです。宅急便で届いた箱を開けた時の長男の驚きと興奮は忘れられないです。全長14センチほど。圧倒的な存在感です。羽化して1か月ほどはほとんど動かず休息しているので、私もそっと手に乗せて観察しています。こんな幼少期に昆虫少年憧れの大物を与えられてしまった長男の夢は「昆虫学者」。いつか彼と一緒に、コスタリカやマレーシアへ調査に行ける日を夢見ています。

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